コーチング

 新年の幕開けとともに、新学期も始まって1週間。もともとお正月を盛大に祝わない国なので、休みぼけも無く、トニーは仕事、綾花は学校生活に戻っていった。で、私は、、、、と申しますと、連休中にやってきた子供達や犬が散らかして行った後を片付けつつ、年始の掃除をボチボチと始めた所です。

 ところで、今年に入ってから、新しいアルバイトなるものを始めました。その名も、「コーチング」。(←自分で勝手につけてしまった名前です。) 仕事の内容は、とある学生さんと、バイオリンの練習のプログラムを作る事。実は、昨年2ヶ月程、綾花の学校で、バイオリンを習っている子供向けに、週1回、正しいポスチュアー(姿勢)を身につけるアクテイビテーを提供しておりました。このアクテイビテーが気になって見学された方から、”12才の娘さんのバイオリンが全然上達しなくて壁に突き当たっている” という相談を受けました。

 時給もちゃんと払うので、一度家に来て子供と話して欲しい、と言われたので、何が出来るか分からないけど、とりあえずお邪魔させてもらいました。12才のCちゃんは、ヴァイオリンを始めたのは、4才。2年程続けて、一旦やめた後、8才からまた始めたそうです。8才から始めた理由は、通っている学校でヴァイオリンが必須科目に入っていたら、ということで、本人の意思ではないという事でした。よくよく話を聞いてみると、学校では、オーケストラがあって、これまでにハンガリアンダンスなど弾いたといいます。(すごいではないか、、、) しかし、実際に演奏を聴かせてもらうと、音符を汲み取って、ヴァイオリンの弦上で音に変えている程度(相変わらずの毒舌ですな、、、)。音楽になっていない。

 そこで、私が出来る事を正直に話してみました。それは、学校の課題のフォローは、出来ない事。当分は、私が選んだ、フィンガリングの練習教材を弾いてもらう。 とここまで提案したら、 「学校の課題について行けなかったら大変」 と、お子さんの意見。 そこで、私がお願いしたいのは、「1日最低5分の練習、それで物足りなかったら10分弾いても良い」と言うと納得。 お母様は、「たったの5分?!」 とびっくり。 そこで、正直に、やる気のない子供に、1日1時間の練習を強いるのは、8ヶ月の赤ちゃんに、はいはいを飛ばして二足歩行を強要する事と同じこと。 毎日、ヴァイオリンのケースを明け、気持ちを整えヴァイオリンを5分間だけ集中して弾くと言う事は、想像以上に簡単な事ではないのですが、まずそれを習慣化させる事が 今の第一の目的です。と説明すると、納得してくれた。何よりも、お子さん自身が、それなら、学校から帰って直ぐに出来る!と賛同してくれた事だ。そこで、鈴木式の教材から、フィンガリングを鍛える曲目の楽譜と、その曲目の演奏されたCDを渡して、この曲の最初の2章節のみを、ゆっくり1日5分間弾く事を課題としてみた。

 それから1週間、その母親が「また今週も是非来て欲しいと」連絡してきた。私の出した課題を1日15分程続けているとの事だけど、3日目位から音色が非常に変わったとおっしゃる。それを一番実感しているのは、本人で、自分にこんなきれいな音が出せるなんて、思っても見なかったと言っているそうだ。彼女の通う学校では、ヴァイオリンの上手な生徒さんが沢山いるが、楽器の値段の差か、元々の才能とばかり思っていたのは、大きな間違いだった!とも言っているそうだ。(よくぞ、気がついた!うまれもっての才能など、この世には、ないのだ。)

 ふふふ、これは、正しく鈴木式の大きな効果である。本人の気づかないうちに、努力する事の歓びを実感させ、日々の努力を率先させる。またまた一人、成長を見るのが楽しみな子供が増えました♡。そして、私も、この子や綾花と同じペースで、日々練習に励まなければいけませんね。