続 5年間で見えてきたもの

  昨日に引き続き、本日も、5年間続けて来た 読み聞かせを通して見えて来たものについて、書きたいと思います。

 

 絵本の読み聞かせから得られたものとして、昨日 疑似体験について書きましたが、読み聞かせは、実際に体験した事を、よりいっそう理解する点においても、非常に役立つと思います。 私の絵本選びは、まず 子供が興味がもった題材の本を探す所から始まりました。 例えば、子供用の傘を買ってあげたら、傘に関する本を読んであげること。 ちなみに、海外に住んでいる私にとって、この絵本選びに非常に役に立ったのが、絵本ナビ と言うウエッブサイトです。 このサイトでは、登録されているメンバーから寄せられた、絵本の感想が読めるほか、絵本の検索も、タイトル別、作者別などで出来るので、非常に便利です。私にとっては、本屋で立ち読みするような感覚で利用しています。 

 話は、ずれましたが、子供の興味を持った題材の本を読んであげる事により、子供の世界がよりいっそう深められるわけです。 我が子の例でいきますと、傘に関する、本は、「あめこんこん」と「おじさんの傘」の2冊を用意しました。「あめこんこん」では、主人公のももちゃんが 「あめこんこんふってるもん、うそっこだけど ふってるもん」といいながら、晴れた日に、傘をさして遊んでいます。 「おじさんの傘」では、「あめがふったら ぽんぽろろん、あめがふったら ぴっちゃんちゃん」というフレーズが出て来ます。 すると、雨が降った時、実際に傘をさしてみると、綾花もこれらのフレーズをこの本の主人公になりきって、口ずさんだりしていました。 これらの絵本が、綾花に傘を通して、色々な世界を楽しませてくれたのです。 

 その他、我が家では、どうしても説明出来ない出来事(綾花が2歳の時に体験した、おじいちゃんの死と犬の死)についても、絵本の力を借りました。 とりわけ、犬のシェルビーの死は、生まれて常に一緒にいた存在だっただけに、綾花は、「なぜ、シェルビーが、突然いなくなったのか?」とにかく理解したい気持ちでいっぱいの様子でした。 シェルビーがいなくなってからしばらくは、私もどうにもやりきれない思いでいっぱいでしたが、私自身は、「星の王子様」の本によって救われた様に思えます。 この当時、綾花は、まだ『死』というものの意味を知らない幼い子供でしたが、それでも 「わすれられないおくりもの」「いつでもあえる」「ずっとずっとだいすきだよ」「ジオジオのかんむり」と言った絵本を1、2年読み続け、その度にシェルビーのお話をすることによって、「死」がなんなのか理解できるようにして来ました。 この体験で、私にとって、非常に印象に残っているのは、シェルビーが死んで半年程してからの事でした。 ある時、「なぜ、シェルビーがいないのか」という綾花の質問に、シェルビーは重い病気にかかってしまって、お医者さんにも治せなかったんだと、説明していたのですが、「綾花が、草のみとはっぱで、薬を作って、シェルビーにのませてあげる」と泣きながら訴えた事がありました。 このフレーズは、「ショコラちゃんは、おいしゃさん」という絵本の中で、ショコラちゃんが、アフリカの野生の動物の病気を治す場面に書かれていたものです。 2歳という幼い子供でも、本の中の知識を活用するという術は、もう兼ね備えているんだなあ、、、と感心したものです。

 

 ここまでは、読み聞かせによって育まれる感受性について、書きました。 これは、今の言い方で言う所の、右脳教育というものですね。では、それ以外の効果は、どんなものが得られたかと言うと、文字に関する興味です。 子供は、おなじ絵本を何度も読んでもらう事により、最初は、絵を眺めるのに精一杯だったのが、段々文字にも興味を持つ様になります。 おなじ本を100回程読んだら、今度は、簡単な文字を指でなぞって読んであげると、たちまち文字への関心が高まります。 最も導入しやすい所では、最後の「おしまい」とか「おわり」というフレーズです。 その次は、子供の名前と同じひらがななどを見つけて、「これは、綾花の ”あ” だね、、、、」といった具合に、ゆっくり、でも確実に案内して行く事で、絵本を読んでもらっている時に、文字探しを始めたりする様になってきました。 そのうちに、お母さんが読んでいる文を目で追ったりする様になり、人が話した言葉についてくる「」は、どういう事なのか?などという質問が出て来たりもしました。 こういう過程をふまえて、いわゆる、文語に慣れさせて行く事が出来る訳です。

 我が家では、まだ取り組んでは、おりませんが、もうしばらくしたら、子供の気に入っている絵本の音読、書き写し、とまだまだ、赤ちゃんの頃からのおなじみの本を活用する術は、あります。 絵本の活用は、本当に奥の深いものです。 これからも、綾花の成長とともに、まだまだ何か新しい発見があるかもしれません。 それも1つの楽しみであります。

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