7年目の浮気

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 私がヴァイオリン音楽を本格的に聴くきっかけとなったのは、1999年、マキシム、ベンゲローヴというロシア出身のバイオリニストに出会ってからだ。彼が、シカゴシンフォニーとの共演を行った年、アメリカで彼のドキュメンタリー番組が放送され、彼の生い立ちを垣間みて、非常に感激したのだった。 「星の王子様」という本の中に、『これまで、何の意味も持たなかったものが、あるきっかけで、重要な意味を持つものとなる」というような事を言っているが、マキシム、ベンゲローヴとの出会いも、まさしくそのようなもので、彼の弾く音楽と彼の生い立ちが重なりあって、音楽を聞く事によって、これまでとは、全く違う感動を与えられる様になった。

 この7年、私は、かたくなにマキシム、ベンゲローヴを聞き続けて来た。綾花を出産する時も、お気に入りのCDを病院に持ち込んで、ずっとかけていた。入院中も、退院後の子守唄も、生活のバックグラウンドに、常に彼の音楽があった。しかし、ここ数年、クライスラーという作曲家の「愛の歓び」を、マキシム以外の他の演奏家で聞いてみたいと思い、i-tuneで、数人の演奏家の「愛の歓び」を聞き比べる様になった。(私は、フランチェスカッテイーが一番気に入った) それを機に、他の演奏家の事についても、少しずつ読んだり、聴いたりという感じだったけど、常に中心は、マキシムであった。が、ここに来て、私のマキシム熱に対抗する演奏家が現れた。その人の名は、パールマン。 2年前に、彼のコンサートに行ったけど、その時は、感激は、したけど、なぜか尾を引かなかった。 

 では、なぜ今になって? それは、11月にYoYoMaのコンサートで、彼がアンコールに弾いたSalut d’amourを、ヴァイオリンで聴きたく探していた所、パールマンの小曲集のCDに入っていたので、それを買ってみた所、素晴らしい曲ばかり。演奏家は、やはり自分の趣味で弾く曲を選ぶのだろうけど、マキシムのCDでは、聴いた事のない曲が多く、しかも、私の心を打つ音色が満載。ここ1週間は、このCDを、朝から晩までひたすら聴いているのです。マキシム、ベンゲローヴのヴァイオリン音楽に魅せられて7年、ついに浮気をしてしまいました。

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