私の弾きたい曲

 本日のバイオリンは、私のレッスンだけでした。先生から与えられた課題も、何とか一通りこなしたので、またまた新しい課題曲を与えられる事になりました。
その際、先生は、「何か有名な曲で 弾いてみたい曲は、ある?」とおっしゃられたので、 自分の実力など何も考えず、「Massenet のMeditation」か 「MendelssohnのViolin Concerto In E Minor」と、私のお気に入り中のお気に入りの曲、2曲の名前を出したところ、先生は、しばらく考え込んでしまいました。そして、注意深く言葉を選びつつ、「Massenet のMeditationは、8年間習っている生徒が、今現在取り組んでいる曲でね、 E線上で、こんな高い所まで弾くのよ」と言って、実際に 1フレーズを弾いてみせてくれた。(なるほど、身の程知らずもいい所でした。) そして、MendelssohnのViolin Concerto In E Minorについては、先生自身の苦い過去を思い出させてしまったようで、これもまた大失敗の選曲でありました。 以前にちょっと先生が話されていたのですが、先生は、過去に交通事故に遭われ、それまでアクロンシンフォニーのメンバーで弾いていたバイオリンの席を辞退しなければならなかったのです。 今日 先生が話して下さったお話では、大学時代、MendelssohnのViolin Concerto In E Minorに取り組んでいた時期、交通事故に遭い、一時肩が上がらなくなり、バイオリンが弾けなくなってしまい、この曲を仕上げるのを諦めたのだそうだ。 そうそう、よくよく考えればこの曲は、12分近くにも及ぶ、超大作である。(こんな大作、私に弾けるはずがないのに、本当、わたしって 何も考えずに、思ったことを言ってしまう、見事にアホな性格ですね)
 ということで、私が次に与えられたのは、アメリカの子供向けフォークソング、「オー!スザンナ」でございます。メンデルソンなんて言葉を出すのは、私が死んでからでも 早すぎるかも。とほほー。

 ところで、以前、バイオリン界で神童と呼ばれる、子供の特集をしたテレビプログラムを見たときのこと、最後のナレータの締めくくりが(恐らく、パールマンだったと思う)
「世の中には、神童とよばれる子供は、かなり多くいるが、この中から、30過ぎまでバイオリンを見事に弾き続けられる人間は、ほんの一握りなのだ。 そういう意味では、我々は、神童をもてはやすのではなく、30まで弾き続けられてきた彼らを もてはやすべきだろう。これまで弾き続けられてきた人間は、多少なりとも、人生の苦しみ、悲しみを、バイオリンの弦上で再現出来るのだから。」

なんと心に響く言葉でしょう。 そして、偶然ですが、その作品の中に、多くの 「緑の顔をしたバイオリン弾き」を残した、マーク、シャガールも、こんな言葉を残しています。
「バイオリン弾きは、人生の悲しみも、喜びも、すべて知っている。」

 本日、私のとんでもない発言から、話題になった、先生の過去のお話でしたが、これからは、先生のバイオリンの音に、ご自身の辛い体験を乗り越えてきた強さを感じずには、いられない気がします。

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