弓が踊る

綾花と2人でヴァイオリンのレッスンを開始して、早くも1ヶ月半。今では、私自身の課題をこなすのに精一杯で、綾花は、ほとんど楽器に手を触れていません。 まあ、私が、ある程度の経験をした方がいいような気もするので、これは、これでよし、としておいている。

ところで、ヴァイオリンとは、本当に気難しい楽器で、同じ音をだしているつもりでも、弦を押さえる指の角度が1度ずれただけでも、全く違う音が出たりする。ピアノのように、ドの鍵盤に指をおけば、ドが出るわけでなく、自分で正しい音を聞き分けなければならないので、音感の悪い私には、自分のだしている音が正しいのかでさえ、分かっていない。

実は、私は、昔ピアノを6年間習っていた。ピアノを習っていた経験のある人なら誰でもご存知の、バイエル上下。実は、6年間習っていて、下巻を終わらせていないのだ。しかも、今となっては、弾ける曲は、猫ふんじゃった、だけ。なので、自分には、音楽的な才能は、全くないものだと思い込んでいた。しかし、私にレッスンして下さっている先生も、実は、ピアノが苦手だという話を聞き、人と楽器にも相性があると言う事を知った。そして悟ったのが、いったん音を調律したら、そう簡単には、直しの聞かないピアノより、その場、その場で、自分の音感を便りに、いわば、DIY(Do it yourself)で、誰にでもトーンを合わせる事の可能なバイオリンは、私の性格そのものではないか?(ただし、今の所、自分の音感を頼りにしたら、とんでもない事になってしまうのだが)

さて、鈴木メソッゾのレッスンのすばらしいところについて、ちょっと書かせてもらおう。この方式では、レッスンをはじめてしばらくは、楽譜を見る事をしない。鈴木先生の引かれたバイオリンの音楽を繰り返し繰り返し聞いて、その真似をする。これは理にかなっている。音楽とは、音感とリズムからなっている。レッスンをはじめたばかりの人間にとって、譜面だけをみて、音感とリズムが手に取るように理解出来るだろうか? 
ピアノを習っていた時には、譜面の音符を音に変えることに時間が取られ、音楽を楽しむまでに至らなかったけど、今、バイオリンでは、音では苦労しても、最初からリズムを作る事に集中できて、音楽を作っている!と言う満足感が得られる。そして、私の得意な、「イメージトレーニング」が非常に深く関わって来るのも、嬉しい。この3日程、どうしても奏でられないリズムをどうしたら作れるのか、バイオリンを弾きながら、そして、先生の音を聞きながら、先生の弾き方を想像して、試行錯誤していた。そして自分なりに行き着いた考えは、「弓を踊らせよう」。その後は、弓を踊らせる事に集中して練習してみると、思った通りのリズムが弾けるようになっていた。まるで狐につままれたような、この不思議な感覚は、経験してみないと分からないだろうが、非常な快感をもたらしてくれる。こんな感覚を味わい人には、是非鈴木メソッゾでバイオリンを習う事をおすすめしたい。

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